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# 溢れ出す季節


道端の雑草たちが 一雨ごとに こんもりと

かわいらしい花を ちりばめる

もぞもぞ ひらひら ぶぃーん ころころ ぴょこり

小さな虫たちも 動き始めた

朝陽とともに小鳥たちが そこかしこでさえずり

夕暮れとともに カエルたちの大合唱

夜になれば ホタルの光も涼しげにとおる

田植えされた水面が 

さざなみをたてながら 鏡のように空を映す

あぜ道をはさんで反対側は

まっすぐ空に向かってのびた 黄金色の麦が そよそよと揺れている

山々の緑は いっそう 深く、濃くなってゆく

いのちが溢れ出す季節が めぐってきたのだ

梅の実がなるちょうど今頃に わたしも うまれた

これは 考えてもどうしようもないことかもしれないが

保育園で五歳児以下の子供たちにまみれていると

ときどき 自分の子供時代の記憶が 重なってみえて

当たり前だが その子たちの親は私と同世代で 

子供側にも 親側にもいない自分が 現実にいて

ふと 私がうまれていない世界に タイムトリップしているような…

とくに 自分がうまれた季節がくるたびに思う。

わたしが 居なければ どんな世界だったか

わたしが 居れば どんな世界か

景色は 昔と今とそれほど 変化のないように 見えるが

私の 周りにいる人々は ずいぶん 変わった。

今日も こどもじかんに 自分の歩調を 合わせてみる。

一緒に歩いていると なおさら 

誰ひとり 同じ歩きをしていないことに 気づく

時々友達に合わせながら この癖のまま 

おとなになっていくのだろうか

動くことが 楽しくて しかたがない

おさんぽで たくさん 歩いて 汗だくで 

それでも もっと 遊びたい

お昼寝するのが もったいない

そうして一日が あっという間に 過ぎていく

まだ身体に残る こどもたちの熱気

おとなになった今でも 同じくワクワクするような 日々がある。

ひとしきり 走ったあとは ゆるゆると普段の自分に戻す。

なかなか戻れない そんな時は 

ちょっと車を 走らせて

穏やかな瀬戸内海を 眺めに行く

混沌とした頭を からっぽにするのだ

いまごろは

霞が うっすら

静かで 穏やかな海に 島なみ

船舶が ゆっくりと 港を 往来する

すべてが 青灰色の 濃淡

空と 海の 境目も 

あいまいに

またひとつ どこかで

いのちが うまれている


梅雨。
 

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